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イタリアンカラーシャツ【Rock’n Roll Collar Shirt】

2016.03.31

春先にもお勧めの706union定番モデル”Rock’n Roll Collar Shirt”の紹介です。

基本はイタリアンカラーの襟ですが、最近のものに比べるとやや小ぶりで、襟元に長めのボタンループが付くのが特徴です。

オックスフォードの印象に近いコットンプリペラ生地は太い糸と細めの糸が交織する事で立体感とハリが有り、襟を立てて表情をつけたりするのにも適しています。

 

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1956年のカタログから…

襟に長めのボタンループが付くデザインは1950年代半ばに多く見られます。

ここではイタリアンカラーという表現の他にContinental/ヨーロッパ風のスタイルと言うことを強調していますね。

 

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イメージは襟を出した時にこのくらいになれば良いかと考えて控えめの設定です。

 

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LOT.759 Rock’n Roll Collar Shirt20160331-420160331-5

LOT.759 Rock’n Roll Collar Shirt
Price…16,800yen(no tax)
Size…36, 38, 40, 42
Color…Black, Off White
Material…Cotton 100%

 

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カテゴリー: 706union Items

バックスキンベルト【Buckskin Belt】

2016.03.30

1950年代のスポーツ・トラウザーズにはベルトループの幅が狭いものが多いと思います。

当時のタイプに近いトラウザーズにも対応できるデザイン、幅広く使えるカジュアルタイプの細身バックスキンベルトの紹介です。

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右が1950年代に作られたヴィンテージ、左がそれを元に復刻したベルトです。

バックルは右から型をおこし、ブラスで製作。

革には高級なカウハイドのバックスキンを使用し、起毛仕上げによる独特の表面は、経年変化によって味のある雰囲気を出していきます。

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バックルのデザインも色々ありますが最近のベルトの様に切ってベルト幅を調整するのではなく、最初から各サイズ対応で作るのが当時のベルトです。

 

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真鍮製バックルは使い込む事によって落ち着いた良い雰囲気に変化していきます。

 

LOT.747 Buckskin Belt

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LOT.747 Buckskin Belt

Price…10,000yen(no tax)
Size…W30, W32, W34, W36
Color…Pink, Blue, Black
Material…Cowhide

 

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カテゴリー: 706union Items

ナッソージャケットのコーディネイト【Capistrano 】

2016.03.28

【Lot.783 Skinny Ribbon Hat/Black、Lot.792 Chain SS Knitt/Black、Lot.753 Capistrano Nubby Fleck/Cream、Lot.706 Rock’n Roll Pants/Black Chambray、Lot.737 Blue Bucks Shoes】

1950年代当時のフロリダをイメージしたファッションスタイルで揃えてみました。

 

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アメリカ1920年代、一年中温暖な気候で東部の都市から楽に移動出来る事からマイアミを中心にフロリダブームが起こり、別荘やホテルの開発が急ピッチで進みます。
1926年のハリケーン被害もあり一時はブームも終息に向かいますが、後に戦後の好景気もありリゾートブームが再燃、明るいイメージの広告戦略の影響でフロリダは1940年代後半から50年代ファッションのキーワードとしても使われる様になります。

 

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ナッソーは、バハマの首都ですがCaliforia-Styled Casual CoatとしてNassauと紹介しています。
マイアミには近いけどカリフォルニアだと遠いですね。
ハリウッドジャケットとも言いますし、リゾート地のイメージとしてかなり大雑把なネーミングが多く地域性とか意味は無い様です。

 

LOT.753 Capistrano Nubby Fleck

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LOT.753 Capistrano Nubby Fleck

Price… 43,000yen(no tax)
Size… 36, 38, 40, 42
Color…Black, Cream, Black-Cream, Cream-Black

 

 

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カテゴリー: 706union Items,Coordinate

50sウエスタンジャケット【Western Jacket】

2016.03.27

【Lot.783 Skinny Ribbon Hat/Camel,  Lot.790 Western Jacket,  Lot.802 Drop Stich Border Shirt , Lot.781 Cotton Work Pants/Camel】

 

デニムからワークパンツなど様々なタイプのトラウザーと合わせやすいウエスタンジャケットの紹介です。
ベースとなった50年代のジャケットはレーヨンピケ素材、腕、腰周り共にゆったりとした作りで腕から腰にかけてレーヨン特有のシワ感、余り感が表情を作っていましたが今回はコットンピケ素材を採用。

着易さとシルエット重視でディテールのみ50年代のままに再構築しました。

腕、腰周りを細めに仕上げた分、裏地にキュプラを採用して滑りを良く、動き易さを確保、着丈も長めに設定。

レーヨン素材だと襟が立ち難いですが、コットンは襟も立ち上がりやすくヴィンテージより表情があるVゾーンを演出します。

 

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クラッチマガジン Vol.48にてベースとなったヴィンテージジャケットと一緒に紹介されています。

 

LOT.790 Western Jacket

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漆黒のボディに綺麗な曲線を描いて走るホワイトのレーヨンパイピング。

 

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パールボタンのコントラストも際立つシンプルなデザインです。

 

LOT.790 Western Jacket
Price…27,500yen(No Tax)
Size…36,38,40
Color… Black
Material…Cotton 95%, PU 5%

 

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カテゴリー: 706union Items

イタリアンカラーのフランネルシャツ【Atomic Print Flannel Shirt】

2016.03.26

新作アトミック模様フランネルシャツの紹介です。

1950年代に人気だったアトミック柄(幾何学模様)を総柄プリントで表現し、
華やかで明るいイメージを演出しました。

起毛がかった生地表面は、温もりを感じる仕上がりで寒暖差が激しくなる春先のワードローブに加えたくなる一枚です。

 

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1950年代はアメリカや旧ソ連が核開発競争を行った時代、頻繁に行われる核実験から未来に対する不安感を抑えるためにも原子=Atomicを明るい未来のイメージに変える必要があり当時のアメリカではアトミック柄をポップなデザインで昇華して希望ある未来のイメージの象徴として、車、家具、ファッションなど全てにおいて様々な50年代特有のアトミック柄、それまでには無かった幾何学模様が氾濫する様になります。

 

 

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これは1950年代のフランネルシャツ。
一見チェックの様ですが、幾何学模様とも見てとれる複雑なパターンが混じっています。
伝統柄にもアトミックの影響が出ているのですね。

 

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昭和30年代の日本でもレコードジャケットや様々な印刷物にもアトミック柄の影響がありますね。

アールデコの様な幾何学パターンとアトミック柄が上手く融合した魅力的なデザインが多いです。

 

Lot.791 Atomic Print Flannel Shirt

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Lot.791 Atomic Print Flannel Shirt

Price…16,800yen(No Tax)
Size…36,38,40
Color…Blue , Pink
Material…Cotton 100%

 

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カテゴリー: 706union Items

ラジオの普及とクルーナー【crooner】

2016.03.25

辞書などによるとクルーナーとは【crooner】
おさえた低い声でささやくように情緒をこめて歌う流行歌手。
ビング・クロスビーなどに代表される…
とあります。

自分はこのクルーナーと呼ばれる歌手達がお気に入りですが、ネット検索するとルディ・ヴァリー辺りが元祖の様です。
オペラに代表されるコンサートホールでマイクを使わなくても聴衆に聞こえる大きな声が出る発声法が元々は当時の流行歌の中心でした。

しかしマイクロフォンの普及によりマイクの特性を利用した歌唱法が1920年代後半辺りから浸透していき彼らはクルーナーと呼ばれます。
今では1920年代のクルーナー達の録音は簡単にyou-tubeなどで聴く事が出来ますが。
聴く限りクルーナー唱法は1930年代半ばから後半辺りで進化、確立されていく感じがします。
初期のビング・クロスビーの声はマイクの特性を利用しているとはいえ、力強く声量豊かな印象で本当に柔らい印象になるのは30年代後半だと思います。
なのでルディ・ヴァリーとその後のビング・クロスビーを比べるとクルーナーの定義が分からなくなってきます。

ルディ・ヴァリーの人気をみると最初クルーナーは当時のアイドル歌手的な要素で紹介されていた所がありました。
なので女性はクルーナーとは言わないのです。
それとラジオ放送の普及もクルーナーには大きく関係している様で、やさしい歌い方はラジオを聴いている女性達には近くで自分だけに囁いている様にも感じられセクシーだったのです。
1930年代にビングは自分のラジオ番組を持つようになり人気が出ますが、そこでもマイクロフォンを用いた効果的な歌唱法を確立していった様です。

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1938年のシアーズカタログを見ると安く小型なラジオも出てきてます。

このくらいのサイズだと自分の寝室にも一台置いてクルーナー達の声を独占して聴く気分を味わう事が出来ますね。

日本でも1970年代に若者中心に深夜のラジオ放送が流行りましたが、当時の女性達にクルーナーが流行っていったのも自分だけが独占している様なリスナーとの近い距離感、という点では似ているかも知れません。

初期のマイクロフォンによるラジオ放送は音量が大きすぎると音が割れてしますので必然的に生まれたという側面もありますがビングなどのソフトなのに豊かに感じられる声というのは簡単そうで難しく、元々声量がある人があえて柔らかく歌わないと巧く聞こえないのではと思います。

 

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1950年代のロックンロール時代は1920代~30年代のクルーナー時代よりは音響機材が発展していますが、クルーナーとは真逆の音割れを逆手にエレキギターなども割れた音での録音が出たり、ヴォーカルスタイルも割れた音で録音された物が売れたりしています。
50年代のリトル・リチャードはその代表格、面白い事に60年代に移籍して同じ曲を録音しても50年代録音の様な迫力は薄れています。
スペシャリティレーベルの声が割れた録音が自然で良いのです。
真空管時代の録音は割れた音もいま聴くとちょうど良い迫力に感じられます。
エルヴィスのハウンド・ドックにも同じ効果があります。
RCAの録音エンジニア達もロックンロールに対しての答えがないから偶発的に生まれた音割れも音楽の一部と考えてやさしい音で録らなかったのは素晴らしい判断でした。

その後エルヴィスも独自の表現でのクルーナースタイルが増えますがハウンド・ドックからは想像できないですね。

結局ビングもエルヴィスも歌唱力があるのに抑えの表現も出来るところがクルーナーたる所以なのでしょう。

 

LOT.786-02 Crooner

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カテゴリー: Select Items

エルヴィスのエド・サリバン・ショウ出演【Waist Up Only】

2016.03.24

エルヴィスがエド・サリバン・ショウにTV出演したのは合計3回
後に徴兵されるので結果、50年代最後のTV出演となってしまった57年1月6日は上半身しか画面に映っていない話は有名ですが、エルヴィス自身が考えたであろう演出でこの最後のTV出演は意外な効果を出しています。
上半身しか映らないという事は必然的に顔のアップが多くなりますが、過去にTV出演した映像に比べてもこの日のエルヴィスの髪は動きにあわせて何時も以上にどんどん乱れていくのです。

意識的にそうしたと分かるロックンロールな演出です。

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リハーサルの写真。

諸説ありますがエルヴィスの上半身しか収めないという事はこの日の出演者とエルヴィスだけ違うステージ配置だった事をみても分かります。

このステージセット、本番は映らないのですよね。

通常はドラムセット等を置いて段差でオーケストラメンバー全てが見える様にする台の上に何故か?エルヴィスとジョーダネアーズを配置します。

段差があるので動きすぎるとステージから落ちてしまうので定位置から離れない分、カメラはアップで収め易くなります。

そもそも上半身しか映さないのだし、そこまで高くする必要があるのか?

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通常セットはこう使います。

「ロック・アラウンド・ザ・クロック」のヒットで有名なビルヘイリーと彼のコメッツ。

ほぼ同じ舞台セットでしたが下に降りて歌っていますね。

 

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これは本番、歌う寸前…

まだ髪は整っています。

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そしてこうなります。

髪の動きも表情も上半身しか映されていない事で逆にアップになり皮肉にも良く分かります。

この顔つき、素晴らしいです。

 

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エド・サリバン・ショウは1時間番組で他にも出演者がいますがこの日エルヴィスは1回目、2回目ともに髪を振り乱す姿がクローズアップされます。

番組終盤この日3回目の出番、エド・サリバンはエルヴィスがこの後映画Running Wild(後にLoving Youに変更)の撮影でハリウッドへ向かい、撮影中にハンガリー難民救済の為のショーを予定しているなど説明、これから歌うのはエルヴィス自身こんな世の中にしたいというイメージの曲ということでにゴスペル曲の「Peace in the Valley」を紹介、エルヴィスもここは落ち着いた演出で髪も乱れず終わります。

歌い終わったあとエド・サリバンは「君は本当に素晴らしい」と褒め称えますが後にエルヴィス自身はラスベガスのステージで面白おかしく自虐的に当時のTV出演の話をネタにして観客を笑わせています。

 

LOT.786-08 Waist Up

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LOT.786-08 Waist Up
Price…9,200yen(No Tax)
Size…XS,S, M ,L
Color Black , White
Material…Cotton 100%

 

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カテゴリー: 706union Items,Elvis Presley

アーサー・クルーダップ【That’s All Right】

2016.03.23

エルヴィスが最初に発売したシングル盤は”That’s All Right”
オリジナルはアーサー”ビッグ・ボーイ”クルーダップのブルース曲です。
アーサー・クルーダップ自身がエレキギターを弾きながら歌い、バックはスラッピンベースとドラムのみの3人編成。
ロックでいう3ピースバンドのスタイルです。
エルヴィスが彼の演奏に魅力を感じたというのは想像に難くないのですがそもそも何故このブルース曲を知っていたのか?
この曲That’s All Rightは最初に発売された1946年当時はあまりヒットしておらず、後にエルヴィスがRCA移籍後カヴァーした”So Glad You’re Mine”の方がR&Bチャートで3位まで上昇しています。

彼にとっては当時はそちらの方が代表曲でした。

 

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40年代後半それまでの78回転SP盤から新しいタイプのレコード盤が開発発表されコロンビアは33 1/3回転のLPレコード、RCAビクターは45回転を発売して競うことになります。
1949年RCAビクターは人々の目を引くカラーレコードで45回転レコードを発売、当時の広告を見るとクラシックは赤、カントリーは緑、子供向けは黄色、リズム・アンド・ブルース(Blues and Rhythmと表記)はサクランボ色。
そこでアーサー・クルーダップに白羽の矢が立つのです。
最初のCerise(サクランボ)Color盤は”That’s All Right”でした。

 

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カラー盤が発売された1949年のエルヴィスはヒュームズハイスクールへ通う14歳でおそらくラジオも色々と聴いていたのでしょう。
当時エルヴィスが住んでいた南部メンフィスはブルース専門のWDIAなどのラジオ局もありましたが、通常のラジオ局でもRCAビクターから発売されるカラー盤はジャンル問わずオンエアした可能性があり”That’s All Right”はその時に聴いたのでは?

エルヴィスは後に「目標があったとしたらアーサー・クルーダップのような存在になることだった。彼を観た時(聴いた?)にあんなふうに演りたいと思ったんだ」と答えています。

エルヴィスは彼を含めたデルタ・ブルースシンガーに敬意を称してこう呼んでいます。

「Real Low Down Mississippi Singers…」

 

 

LOT.786-01 Mississippi

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カテゴリー: 706union Items,Elvis Presley,Music

半袖ニットシャツ【Chain SS Knit】

2016.03.21

新作のニットシャツの紹介です。
50sのコットンニットをベースに、編み方やカラーリングをアレンジ、再構築したニットシャツです。
参考にしたヴィンテージは刺繍が加わりやや厚手の織りでしたが、ジャガード織で統一して薄めに着易く仕上げました。
デニムは勿論、ワークパンツやスラックスとも相性抜群です。

 

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1949年のカタログから…
この手のデザインが最も多く存在したのは1950年前後で、ここではCotton Knit Tee Shitsという扱いで紹介されています。
手軽に洗えるニットTシャツという感じでサマーニットという売り出し方は50年代に入ってからの方が多い様です。

 

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50年代半ばになるとコットンニットは襟の付いたものが主流になってきてスポーツスタイルなどの売り出し方が付いたニットシャツが増えて行きます。

なので当時の映画で、襟なしクルーネックのカラフルなボーダー柄ニットの映像を見るのには1950年くらいに製作されたものが良いのです。
ハリウッドミュージカルのDVDを見るとバックダンサーにカラフルなニットを着用した男性を見つけられる確立が高いです。

昔のカラー映画はイメージ通りの色をとる為の技術も大変だった様で、大スクリーンに様々な色をちりばめてお客様を楽しませる事をかなり意識していました、モノクロからカラー映画への移行期らしい実験的映像配置を意識して観るのも面白いと思いますよ。

 

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Lot.792 Chain SS Knit
Price…13,800yen(No Tax)
Size…36,38,40
Color…Black , Yellow
Material…Cotton 100%

 

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カテゴリー: Select Items

エルヴィスが歌うミステリートレイン「MYSTERY TRAIN」

2016.03.20

エルヴィス・プレスリーがSUN時代に発表したシングル盤は5枚。
SUNレーベルでは実験的な録音が沢山あったにも関わらず結局LP盤は発売しないで残りの曲はRCAレーベルに渡したので、SUNのプロデューサー、サム・フィリップスが考えるエルヴィス・ベストはシングルで発売した10曲と云う事になります。

なかでも海外を中心に評価の高い曲は「MYSTERY TRAIN」かと思います。
しかし、SUNで最後に発売した曲にしては歌詞、演奏内容ともに他の曲に比べてもかなりシンプル、ドラムも入っていないのは不思議です。
サムは直観力を大事にするので、1950年代に始まるマルチトラック録音より、メンバー同士のグルーブ感から偶発的に生まれる古くからの一発録りを好んでいました。

本当か分かりませんがサムによれば「MYSTERY TRAIN」は何テイクか試したが、結局エルヴィスが失敗したと思い最後の部分で笑ってしまった最初のTAKE-1が良かったので採用したと後のインタビューで語っています。
これもエルヴィスの直観力を高く評価していたからの選択だったのでしょうか。

ジョニー・キャッシュはエルヴィスのギターのリズム感を高く評価していますが、バンドを牽引して行く能力というのはリズム感はもちろんですが、ドラムを使わない録音中心の彼だからこそ通常には分からない世界観があり、当時のエルヴィスにも同じものを感じていたのかも知れません。

この曲でのエルヴィスのアコースティックギターのグルーブ感は他の曲に比べてもトップクラスです。
ギターのスコッティ・ムーアは他の曲に比べても切れのあるギャロッピン奏法で更にグルーブ感を出す様に、エコーを強めでディレイ音を内臓型アンプで設定しています。
ベースのビル・ブラックはウッドベースの弦を指版に直接叩きつけてリズム音も同時に出すスラッピン奏法、通常のピチカートで出るベース音よりスラップの方がベース音自体も大きく鳴り、パーカッションの様なスラップ音も加わるのでこの曲には最大の効果を与えます。
この二人の鉄壁リズムを牽引しているのは間違いなくエルヴィスのリズムギター。
エルヴィスのギターコードストロークはドラムの様にいきなりアクセントを付ける所があり曲全体のメリハリがそこで違ってくるのです。

発売当時のオリジナル盤を聴くと三人で演奏しているとは思えないほどの音圧、迫力があります。

 

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もともとリズム&ブルースだった「MYSTERY TRAIN」の歌詞にはホラー的要素があります。
戦前からのブルースソングには列車もの、旅物が多く存在しますが、多くは本人の内情、不安感を歌詞にする事が多く、悪魔が出てきたり何か得体の知れない物が自分の家族、彼女、財産など、何かを奪って行く内容だったりします。
当時のブルースシンガー達はそれらの曲をレコードやラジオで聞くというより、小さな酒場などで実際に見聞きした歌詞を多少意識的に変えたり、または間違えて憶えてしまいそのまま歌われて引き継がれた場合もあり、それらは1950年代になり白人シンガーにも歌われてロカビリー、ロックンロールのスタンダードとして定着した例も多々あります。

ブルースの不安感は若者の不安定な心にも響いたのでしょう…

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「長く黒い列車が俺の彼女を連れ去ってしまった…」

最初に録音したのはジュニア・パーカー、彼のバージョンは素晴らしく不気味で、ジム・ジャームッシュ映画「ミステリー・トレイン」のエンディングで効果的に使われています。
対してエルヴィス版は全く雰囲気が違います。

エルヴィスは
「俺の彼女を連れ去っていってしまった、でも二度とそうさせない…」
「でも、彼女を連れ戻す、彼女は俺の物、すべて俺のもの…」
ここの部分を自身に満ちた感じで歌っていますが、一方ジュニア・パーカーの場合は悲しく切望している印象でブルース感満点です。

エルヴィスの解釈も未来ある若者らしく素晴らしいと思いますが、歌詞の内容についてサム・フィリップスと口論になったと言う話が最近の研究で明らかになった様です。
80年代に多くのロカビリーバンドがカヴァーした「Let’s Bop」などが有名なSUNの歌手JACK EARLSはエルヴィスが「MYSTERY TRAIN」を録音した際に居合わせ、SUNスタジオから自宅へ戻りジュニア・パーカー版のレコードを届けた事を憶えていたそうです。

最初エルヴィスは15両列車「fifteen coaches long..」と歌い
サムが16両列車「sixteen coaches long」だと指摘したところからオリジナル盤をエルヴィスに聴かせる為に自宅を往復する羽目になったのです。

fifteenもsixteenも歌の響きはどちらも良い雰囲気ですが意外とエルヴィスはワザとそう歌ってみて、一度中断となり、確認後正しく16両と歌い、照れ笑いしたのがリリースされたテイク、それがサムが選んだテイクだったのかも知れませんね…

 

LOT.786-11 Train- Black

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Lot.786-11
Price…9,200yen(No Tax)
Size…XS,S, M ,L
Color Black , White
Material…Cotton 100%

 

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カテゴリー: 706union Items,Elvis Presley,Music

定番デザイン、ロックンロールパンツの新作【Rock’n Roll Pants】

2016.03.19

定番のRock’n Roll Pants、新作のご紹介。

コットン100%素材で若干薄めのストライプ生地はこれからの季節にもちょうど良いアイテム。
1950年代のウエスタンパンツを再構築したシルエットはウエスタンスタイルに捉われない自由な組み合わせでのコーディネイトが可能です。
本来ウエスタンパンツの裾はシングルで履くのが良いとされますが、1950年代にあったノータックのワークパンツやスポーツタイプのトラウザーズのイメージで3.5~4.5cm幅のダブル裾にするのも、プレスしやすい生地なのでお勧めでしょう。

ストライプパターンは離れて見ると目立たなくなる位の太さのコントラストなので、Blackのパンツはちょっと印象が強すぎるけど、Blackに近い色で全体のコーディネイトを引き締めたいときなど、ちょうど良い明るさの色です。

 

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スリッポンシューズの場合は、この様にまとわり付かない位の裾丈が良いですね。

 

Lot.706 Rock’n Roll Pants

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Stripe Grayはコントラスト若干強め

 

 

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Stripe BrownはGrayよりコントラスト甘めという印象です。

 

 

Lot.706 Rock’n Roll Pants
Price…19,000yen(No Tax)
Color…Stripe Gray, Stripe Brown
Size…(W30xL31)、(W32xL32)、(W34xL33)、L(W36xL33)
Material…Cotton 100%

 

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カテゴリー: Information,706union Items

コットン ニット シャツ【Tri Tone SS Knit】

2016.03.18

新作の半袖コットンニットシャツをご紹介。
元になったデザインは1950年代に存在した長袖のウールセーターです。
3色カラーの個性的なデザインは、秋冬物セーターにとらわれず様々なコーディネイトに活躍できるのではと考え、素材にコットンを用い、厚くならない様に着易くシンプルに再構築しました。
伸縮性のある針抜きゴム編はジャストサイズで着れるのでジャケットのインナーにもお勧めです。

 

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画像は1957年のSPIEGELのカタログから、このデザインは他にもPuritanや編みがもっとシンプルになった違うものでも同じ3色パターンのウールセーターがあります。

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エルヴィスは1956年9月あたりから着用写真がいくつか見られますが、面白い事に長袖セーターを巻いていてずいぶん太くなっています。

1950年代当時は西海岸のさわやかな気候に適した半袖ウールシャツも確かに存在するのですが、これはちょっと暑そうです。

通常の長袖セーターで同じ様に巻いてみるのは難しいので袖を切ってから巻いているのかも知れません。

更にはバイカー・キャップに合わせてみたりこの頃のお気に入りの様です。

 

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中央のレコードプロデューサーBobby Robinsonは白ベースの3色セーターにジャケットを合わせています。
左はフランキー・ライモン、R&B系ミュージシャンの着こなしは魅力的ですね。

 

Lot.793 Tri Tone SS Knit

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Lot.793 Tri Tone SS Knit
Price…13,800yen(No Tax)
Size…36,38,40
Color…Black , Red , Cream
Material…Cotton 100%

 

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カテゴリー: Information,706union Items

ワートハイマー撮影から60年、エルヴィス1956

2016.03.17

1956年3月17日はCBSテレビDorsey brothersの ‘Stage Show’に出演、そして写真家のワートハイマー氏がエルヴィスを最初に撮影した日なのでこのブログを書いている本日は、ちょうど60周年にあたります。

この写真の撮影日3/17はBlue Suede ShoesとHeartbeak Hotelを歌っていますがDメジャーコードを押さえている様に見えるので、多分Blue Suede Shoesのサブ・ドミナントコードの所「don’t you~♪」辺りでは?と勝手な推測をして楽しんでおります。
この日以降Alfred Wertheimerが撮影した一連の写真は当時のエルヴィスのイメージを決定付ける、素晴らしいカットが多いのですが3/17に関してはカラー写真が一枚も無いので、かえって我々の想像力をかき立てるのです。

まずネクタイは恐らく白いシルク、ニットではない様です。
黒のYシャツは袖がカフスで襟は台襟が付いているにもかかわらず何故か開襟になるタイプで一番上のボタンはループで留めるので右襟下に小さいボタンが付いています、生地は恐らくレーヨンかシルクが混じったものですが大きく横カスリの様な織りで独特の凹凸感があり、不思議なYシャツです。

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パンツはシルクが混じったシャークスキン?、後のコンポラにも割と良くある生地かと思います。
他の日の写真から推測するとモノトーンかも知れません。

靴はスリッポンタイプのCross Strap Shoes。
靴下はダイヤ柄
右手にダイヤモンドのEPリング。
左手はダイヤモンドのHorse Shoeリング。
時計は恐らくロ-ドエルジンまたはエルジン。

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そしてジャケットはダブルのスーツに多いピークドラペルの襟ですが前あわせは 一つボタンの拝みあわせを普通に留めている様に見えます。
色ですが恐らく赤系、エンジかと思います。

 

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4/3のサンディエゴ、USS Hancockの船上で行われたミルトンバールショウ出演時のリハーサルで同じピークドラペルを確認できます。

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カラー写真の精度は良くありませんが右の女性の赤と比べるとエルヴィスはエンジかなと思います。
当時のジャケットに割りとよくある色です。

 

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形は違いますが多分この位の色では?と思います。

3月17日の写真は魅力的な写真が多くレコードジャケット等、様々な印刷物で使用されていますが、着色カラーで我々がイメージするものを見かけないのが残念です。

 

LOT.719 Cross Strap Shoes

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デニム経年変化【5-Pocket Pants Indigo】

2016.03.16

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ジーンズの経年変化の画像は色々な所で紹介されているので、ここではあくまで画像にある固体のみの結果感想にします。
色落ちはあくまで好みの問題であると思いますが、一例として見て頂ければと思います。

LOT.725 5-Pocket Pants Indigo
本来は最初にリジット状態から最初に洗う際に乾燥機で一気にデニムと糸の両方を締めた方が良いと思われますが、乾燥機は一度も使用していません。
100%綿糸を使用しているのでその分、壊れ易い所もありますがそれも味として多少補修しながら履き続けました。

約2年近く経ってますが常には履いていないのと(週1~2回)、マメに洗っていた(月2回)事で色落ちのコントラストは弱い方かと思いますが、これは元々清潔感を残して履きこんだ味を出す事を目指した物です。

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自分のクセだと思いますが右サイドのベルトループだけ傷みます。

毎回、普通の液体洗剤で洗い、色が抜けてもあまりデニムの色がグレイにならない様に意識しました。

本当は汚れが残っている方がヴィンテージ感があるのは間違いないのですが、1950年代のデニムの色落ちを見ていると綺麗に履いていたのか、結果的にぼやけたエイジングでも美しい青が感じられるヴィンテージ物もあったりします。

今回はその辺りも少し意識して履いていった物です。

 

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下はリジット状態、上が今回の物。

写真だと判り難いのですがイエローとオレンジの綿糸が色抜けしてツヤ落ちしています。

デニム本体が色落ちしているのにステッチ糸がギラギラしているのは良くないですね。

 

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レザーパッチは鹿革を使用。

右が洗う前のリジット状態、

中央はワン・ウォッシュして乾燥機使用した為、革がムラ感を残し縮んで少し焼けた様な跡が残りました。

左は今回の物、乾燥機を使わないで天日干しのみ、革がアメ色に変化、ムラ無く均等に縮みました。

 

LOT.725 5-Pocket Pants Indigo

 

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ロイヤルクラウンポマード【ROYAL CROWN POMADE】

2016.03.14

1950年の広告からロイヤルクラウン・ヘアドレッシング。
これはポマードとは違うのですね。

髪を柔らかく自然にまとめられるという謳い文句で女性モデルを使用しています。

現在でも販売されていますが、オリーブオイル主体の艶出しクリームに近い感じで、手に取ると分かりますがちょっと糸を引きそうな感じで非常に柔らかくセット力は無いです。

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現在のロイヤルクラウン。
右がポマード、良く見ると★FOR MEN★と書かれています。
男性用化粧品の扱いですね。

それにしてもエルヴィス使用説の証拠を探すべく色々と画像と文字検索していますが未だ出てきません。
1956年のミルトンバールショウで
「What do you do with your hair?/ 髪はどうしているの」

「What tonic do you use?/ どんな整髪料を使っているの」と聞かれて

「POM!/ ポマード」とエルヴィスは答えています。

しかしブランド名は言わず…

しかしエルヴィスの髪の決まり具合はあくまで柔らかい印象がありMURRAY’SとかNuNileみたいな固いポマードではないと思うのでROYAL CROWNは信憑性が高いと考えています。
以前のロイヤルクラウンはメンフィスの工場で生産してましたね。

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ブライアン・セッツアーもそれを知ってか?
サンレコード・カヴァーCDの中ジャケットでHAIR DRESSINGのデザインをアレンジ使用してます。

最近のYou-Tubeだとリトル・リチャードのROYAL CROWN HAIR DRESSINGのラジオコマーシャルが聴けますね。

 

LOT.760 2nd Anniv. Bandana

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