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水性ポマードと油性ポマードの違い

2016.02.07

最近はポマードの使い方についての質問が多くなりました。

去年辺りから海外の水性ポマードが急激に増えてきているのも関係しているのでしょうか?

自分はポマードでリーゼントスタイルを始めて30年以上も経ってしまいましたが、それでもお客さんにどれを勧めたら良いかは判断に悩みます。自分の場合、以前は水性をつけてから油性でツヤ出しスタイルでしたが最近油性をつけてから軽くサイドに水性をつけるスタイルに変えました。自分の髪でさえこの状況ですから人様の髪なんて余計難しい話です。今更ですが水性ポマードと油性ポマードの経験的な違いについて書いておこうと思います。

油性ポマードとは

油性は主に2種類、植物性と鉱物性があります。

まれに動物性という言葉も聞きますが鉱物性のポマードと混同して言っている場合がほとんどでしょう。
海外のポマードは殆ど鉱物性、鉱物油は元々匂いが少ない為、甘い香りを加えやすい利点があります。
なので1950年代のアメリカ紳士は皆、甘い香りがしていた事でしょう。
固めの物が多い一方、オリーブオイル等を加えて柔らかめにした物もあります。
基本的に海外の油性ポマードを使用して周囲から臭いと言われる事は少ないでしょう。
ただし、洗い落ちはものすごく悪いです。

植物性は原材料臭が強く、それを隠すための香料が多量に必要となります。

国産ポマードは植物性です。
昔は電車など、年配の紳士方々のオジサマ臭が気になるという話を聞きましたがそれは殆どの場合植物性ポマードの香りです。
しかし鉱物性よりは洗い落ちが良いという利点もあり、さらに言うと植物性は髪にも良いので完全に落ちなくとも良いのではと思います。
ヘアトリートメントみたいな物(笑)

油性は、熱に弱く湿気に強いと言われてますがこれは本来油性ポマードの利点でもあります。
海外ポマードを使用する場合、缶を開けてあまりの固さに驚く物もありますがドライヤーを直接当てて柔らかくなった所を取って髪につけます。冷えると固まるので何度でもセット可能です。
さらには暑い季節もオススメです。
経験上、額から落ちる汗に油性ポマードが混じる事は無いけど水性ポマードは汗で溶けて白く濁り額から落ちてきます。
フランケンシュタインの様な額になるので注意!

水性ポマードとは

水性は文字通り水に溶けやすい性質で基本は水添ヒマシ油系が多いですが水と樹脂を練り合わせたヘアジェルに近いものも増えてきています。
基本的に油性ほど髪にツヤは出なく固めの物ほどツヤが無くなります。
水性は熱に強く湿気に弱いと言われますが、逆にドライヤーでセットした場合一度固まったら終わりという事で二度とコームでセットし直す事は出来なくなります。
しかしながら髪を立てたりアレンジのし易さは断然水性です。
洗い落ちは良いですが最近の海外水性ポマードは匂いがキツイものが多く洗髪しても匂いだけけ取れないものが多いです。
あと経験上、衣類に付くと漂白されるみたいです。
髪には悪そうです。
洗髪後に髪がパサつきやすくなります。
油性ポマードは100年以上前からありますが水性は開発されて数十年ですから我々の毛髪経験が次世代に引き継がれるのでしょうか?

自分は80年代に半ばから水性ポマードも多少使っていましたが90年代は水性のみになりました。
過去に購入して着なくなった衣類を整理していたら90年代に購入したシャツ、ジャケット類の襟部分だけ漂白された様に色落ちしてしまい処分した事があります。
そういえば油性しか無かった1950年代の古着で襟が漂白されたものは見た事がありません。
更にヴィンテージ帽子類もポマードが付いているはずなのに傷んで無いですよね。

経験に基く個人的なまとめ

水性を使うなら衣服に付けない様、刈上げスタイルに!
カツラっぽくない自然な髪の流れが欲しければ油性!
水性を先につけてから油性をつけると洗髪時落ちやすい!
先に油性をつけてドライヤー熱でセットして仕上げに水性をつけるとクセ毛でもストレートヘア風の櫛目入りリーゼントが作り易い。


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