50年代のハリウッド映画でみるナッソージャケットの着こなし
2016.02.20
フレッド・アステアなどが主演の1953年ハリウッドミュージカル映画「バンド・ワゴン/The Band Wagon」
出演者のジャック・ブキャナンが着ている2-tone Hollywood Jacketですが、いわゆるナッソージャケットの着こなしとしては、本来の役割を果たしているかの様な自然な流れの着替えが本編シーンにあります。
舞台から降りて王様の衣装からすぐに付き人が衣装を脱がせ、Hollywood Jacketを着せるシーンですが、この映画のストーリー演出は恐らく舞台俳優さんが控え室ですぐに本番の衣装にも着替えられる様にとりあえず待機用のジャケットに着替える様子。
たとえば格闘技の試合でガウンを着て待機するのと同じ感覚だったのではないかと思います。
ならばガウンでも良い気もするのですが、この映画はミュージカルなのでこのあと急に歌とダンスのシーンがあり、見栄えの良い2-tone Hollywood Jacketを選んだのではと思われます。
肌着の上から Hollywood Jacket、そしてVゾーンにはスカーフ!
まさに部屋でガウンを着てくつろぐ姿と同じバランスの着こなしです。
この映画が撮影された1953年は、まだロックンロールを中心とした若者文化も一般的に認知されていませんでした。今でこそ2トーンカラーのジャケットと云えば“ロカビリージャケット”の印象がありますが、実際には元々ハリウッドミュージカルやカントリー・ミュージックのシンガー達に愛用されていた経緯があります。当時のロックンロールシンガー達が着用していた事に間違いないとは言え、2トーンカラーのジャケットがロカビリーのイメージで定着するのは、ヨーロッパで50年代のロックンロールが再評価され始めた1970年代の終わり頃からでしょう。
Hollywood style jacketシーンの後はガウンが出てきますがスカーフを巻きソファーで寛いでいます。
靴はやはり履いたままです。
1940~50年代のハリウッドミュージカルらしいシーンですね。
この頃のHollywood style jacketにはこういったガウンに近いイメージがあったのでしょう。
テレビが普及し始めた1950年代前半には部屋でテレビを見るときに着るジャケットとしてガウンを「TV Jacket」と名付けている広告も見られます。
こういった境界線が曖昧で自由なデザインが多く登場した1950年代らしいネーミングですね。
同じ形でも“ナッソー”と呼んだり“ハリウッドジャケット”と呼ばれたりするのも、それだけ当時の売り文句が重要だったという事です。
カテゴリー: Coordinate
ヘンリーネック・スウェットシャツの着こなし
2016.02.19
クラシカルなデザインの七分丈シャツというと、頭の中に思い描くのはボートネック。
ブレスレットや時計などのアクセサリーが引き立つ、薄手のスウェット素材の七分丈があれば…そんな思いから生まれた、季節を問わずに活躍する七分丈のヘンリーネックシャツです。
ヘビーウエイトな裏毛を避け、薄くて軽く、且つ肌触りが心地よい質感に拘りました。ジャズネップ生地の奥深い表情が特徴的です。ジャケットやブルゾンのインナーとしても重宝出来るよう、細めのシルエットに仕上げました。襟付きシャツのインナーとしても使えます。
Jacket:LOT.753 Capistrano Nubby Fleck
ジャケットと合わせてみました。
着丈は長めに設定しているので肌着と解釈してパンツインする事も可能です。
ジャケットのシルエットも崩れずに着こなすことが出来ます。
LOT.773 Jazz Nep Henry Neck 3/4 Sleeve
LOT.773 Jazz Nep Henry Neck 3/4 Sleeve
Price…9,200yen(No Tax)
Size…36,38,40
Color…Black , Gray
Material…C75% , Ac15% , P10%
LOT.774 Jazz Nep V Neck 3/4 Sleeve
同素材のVネックタイプ。
襟付きシャツのインナーとして、首元をすっきり見せたい場合はVネックがおすすめです。
LOT.774 Jazz Nep V Neck 3/4 Sleeve
Price…8,200yen(No Tax)
Size…36,38,40
Color…Black , Gray
Material…C75% , Ac15% , P10%
カテゴリー: 706union Items,Coordinate
エルヴィスでしか見かけないボタンダウンシャツ
2016.02.18
エルヴィス・プレスリーは1954年の夏、地元メンフィスにある、R&B等のブラック・ミュージックを中心とした録音やカントリーのシングル盤などをリリースしていたサン・レコードからデビューします。
サンの社長、サム・フィリップスはエルヴィスの声を聴き、それまでの音楽には無い可能性を導き出して新しいタイプの音楽を創造していきます。
それらはロックンロールとか後にロカビリーなどと分類されてこのレーベルの代名詞と成って行きますがサム・フィリップスがエルヴィスに可能性を見出した原因には声は勿論、実はルックスも有ったと思います。
サンに在籍していた1954-55年のエルヴィスは奇抜なアイテムが混じったファッションが多々見受けられ自身が展開する新しい音楽に合わせファッションも色々と取り入れて行く前向きな姿勢が見受けられます。
そんな時代のアイテムは現代のヴィンテージ市場でもあまり出てくる事の無いものが多いのですが、今回注目したのは1955年1月から7月あたりまで愛用したと見られるボタンダウンシャツです。
ボタンダウンといっても通常のものとは違い襟の裏側からボタンを留める変則タイプです。
このタイプは50sのSPORTOPなどのブランドで存在は確認されていますが着用しているのが判る写真となるとエルヴィスくらいで1950年代のファッションとしては一般に認識されていない形です。
新しいタイプの音楽とファッション
襟部分にダブル・ステッチ、襟の裏側は黒い生地です。
このパターンはむしろ最近のYシャツに見受けられ、結果的には半世紀以上時代を先取りしていたとも云えます。
ネクタイを締めていますが。襟芯なども無く生地は柔らかめなのかロールして膨らんだ襟がややシワになって潰れています。
ネクタイを締めるためのシャツなのかいまひとつ判断しかねる不思議な作りです。
1955年2月19日のルイジアナ・ヘイライド出演時。
主にラジオショウを中心としていた、カントリーミュージックのイベントで沢山のカントリーシンガーが歌うなか、司会者はエルヴィスを新しいスタイルのシンガーとして紹介し、数曲歌います。
ですからエルヴィスのファッションは競演する他のカントリーシンガー達と違う路線を選ぶ必要があり、意識的に避けているアイテムも出てきます。
当時のバックバンド、スコッティ・ムーアとビル・ブラックも初期は刺繍入りのウエスタン・シャツでネクタイ姿のエルヴィスに混じりバンド写真を撮っていますが、1955年になると実際のライブ写真ではYシャツにネクタイといったスタイルしか残されていないのでエルヴィスのイメージが特定の音楽ジャンルで固定されないことを考えての選択だったのでしょう。
LOT.780 Roll Collar BD Shirt
カテゴリー: Elvis Presley
ロールカラー・ボタンダウンシャツ 【Roll Collar BD Shirt】
2016.02.17
大きめの襟をロールさせて留めるボタンダウンシャツ。
通常のボタンダウンとは違い襟を反転させて裏から留めます。
生地表面に独特の凹凸感がありドライタッチでさらりとした着心地が特徴のコットンベース素材です。
前立てはシャツの前端が内側に折り返っているフレンチフロントとも呼ばれるシンプルでクラッシックなタイプです。
開襟シャツなどにも多くみられるフレンチフロントはネクタイ無しでもバランス良く軽い感じで着ることが出来ます。
バックヨークにサイドプリーツが入り身幅は細すぎないボックス型シルエット、シャツテール部分は直線でサイドに切り込みが入っているのでパンツに入れないで外に出して調度良い着丈に設定されています。
ヴィンテージ市場でもほとんど見かける事の無い変形ボタンダウンシャツ
フラップポケットやドーム型ボタンなど通常のYシャツの定義にあてはまらない形状は1950年代、実際にあったアメリカ製のヴィンテージシャツからほとんど変える事無く作製しました。
一見奇抜なデザインにも見えますがなクラシカルなハンドステッチやパーツは生地感とあいまって落ち着いた印象もあり、カジュアルからタイドアップのドレスな着こなしまで幅広く着回す事が出来ます。
LOT.780 Roll Collar BD Shirt
LOT.780
Roll Collar BD Shirt
Price…16,800yen(No Tax)
Size…36,38,40
Color…Black, Off White
Material…Cotton 97%, Polyurethane 3%
カテゴリー: Information,706union Items
50sポケットコーム
2016.02.15
髪型を整える為に使うコームには携帯用として使われるポケットコームと呼ばれるものがあります。
良く見られるのが革ケースに入ってスーツの内ポケットに収められる持ち手が付いたタイプ、または持ち手部分から半分に折りたたんでコーム部分が収納されるものがありますがファッション的には画像にある持ち手が付いていないタイプに惹かれます。
ここにあるのは1950~60年代のデッドストックです。
当時はレジの横に置いたりして販売していたのでしょう。
水性ポマードが無く、油性ポマード、リキッド類で整髪していた当時は外出先でもコームで髪を整える作業は今より多かったのでこの手の携帯用コームは手軽で、良く売れたのではないかと思います。
色も沢山あってファッション性も重視されています。
自宅でセットするなら持ち手があるタイプが楽ですがファッションとしてはこの手のものがポケットに入っている方が見た目にコームだと判り面白いですね。
この手のポケットコームはデニムパンツのポケットに入れて少し出したりするのも良いのですが壊れやすいのです。
胸ポケットは落ちやすいのでピン付コームがオススメですが最近は持ち手の無いAce Combタイプはどこも作らなくなってしまい今や50sコームのレア品として認識される傾向がありますね。
曲げても折れない柔らか目のUNBREAKBLEタイプもありますがピン付はHARD RUBERタイプがほとんどです。
1955年SUNレコード時代のエルヴィス、肌が透けて見えるレースシャツにピン付ポケットコーム、透けシャツなのでコーム全体も見えています。
コームを巧く利用して奇抜なファッションを更に魅力的にしていますね!
1956年になると全国的に有名になりますがここでもピン付ポケットコームとボールペンのピンがYシャツの胸ポケットから見えます。
どこでもサインを求められるので胸ポケットにボールペンはファッションと言うより必需品だった様です。
カテゴリー: Coordinate,Elvis Presley
カーコート?スポーツコート?ジャケット?
2016.02.14
1950年代後半にかけてロックアーティストの写真で良く見かけるイタリアンカラーのコートです。
素材には太目の畝が特徴のヴィンテージ加工を施したコーデュロイを使用し前身項の切り替えを利用した4つのスラッシュポケットや、レザーくるみボタン等、細部まで拘り抜いた一着です。
1950年代当時のSUNSET HOUSEのコート、当時は様々なカラーが存在したらしくこのキャメルの他にも濃い目のキャメルや、赤、緑、黒など確認されています。
デュアン・エディ、エルヴィス、エディ・コクラン、アリス・レスリー、ジーン・ヴィンセント出演映画「Hot Rod Gang 」の劇中等、色々と見つけられると思います。
ポートレート写真のエディ・コクラン、ショールカラーのセーターに合わせてます。
ここで着用しているショールカラーセーターはバディ・ホリーと一緒に同じものを購入した事が最近知られる様になりました。
軽いジャケット感覚で羽織り、ポーズを決めています。
実際エディはこのコートを着用してグレッチ6120を弾いてライブを行っていた写真も残されていますし、デュアン・エディは白のコートで撮影してレコードジャケットでも使っています。
グレッチ使用ギタリスト好みのデザインだったのでしょうか?
1958年映画「闇に響く声/King Creole」でのエルヴィス・プレスリー
ここではネクタイを締めています。
これもコートというより軽いジャケット感覚で着用している様にみえます。
リトル・リチャードとエディ・コクランに挟まれた中央のアリス・レスリー、前あわせが逆になっていて当時レディースが存在した事が判り、実際まれに今でもヴィンテージ市場でも見かけます。
これらの写真の着こなしからみてもコートとはいっても冬物アウターとしてのコートでは無くて今で云うジャケット、ブルゾン感覚なのでしょう。
実際アメリカの1950年代当時の広告でもSports Coatと記載されているものとSport Jacketとの違いはなくてCoatとJacketとは基本的に上着という認識で同じ扱いなのです。
これら一連の写真の着こなしを見ても冬物のオーバーコートとして着用してはいないですね。
なので季節を問わずに上手く着こなして頂きたいアイテムです。
LOT.746 Danny Coat
ジーパンはいつから細くなったのか?
2016.02.13
1950年代終わりから1960年代に入ると洋服全般全てスリムなシルエットに変わって行きます。
ジーンズなどもスリムなパンツが主流になりますが、1950年代でもスリムジーンズとまではいきませんがパンツの先を少し細くテーパードさせた2タックパンツなどが1950年代半ば、2-トーンの切り返しやプリーツが入ったピストルパンツ、ステッチ入りパンツを中心に多く見られる様になり通常の2タックパンツとのシルエットの違いが出てきます。
1950年代は若者向けの雑誌に定着せず一瞬で消えてしまったデザインの洋服が沢山みられますが、先細を売りにしたカジュアルパンツなどの広告が存在するのは後の流行を先取りしていたとも言えます。
そういった流れも影響したのか1950年代のリーバイス501はストレートジーンズですが映画などではやや先細に形を変えているのが判る写真が存在します。
1958年映画「闇に響く声/King Creole」でのエルヴィス・プレスリー
ロールアップしたリーバイス501のシルエットがやや細身に見えます。
拡大してみるとロールアップした部分から見えるデニムの裏地、セルビッチ部分の幅がやたら広いのが判ります。先を詰めた分の余りがセルビッチ部分にまわって広くなっています。
1953年映画「乱暴者/The Wild One 」でのマーロン・ブランド。
こちらもロールアップ部分のセルビッチが現行品より広いのが判ります。
1953年の時点でもこの方が良いと判断してシルエットを変えているのは興味深いです。
エルヴィス、マーロン・ブランド共に骨盤は太めなので当時の不良を演出するのには効果的だったのでしょうね。
カテゴリー: Coordinate,Elvis Presley
オーソドックスな八枚剥ぎ仕様のキャスケット
2016.02.12
一般にカスリと呼ばれるフレック模様やネップ柄は数多く存在しますが、横に入る波状のフレック模様は現行品ではあまり見かける事が無い希少なファブリックです。
オーソドックスな八枚剥ぎ仕様のキャスケットはアメリカ南部のストリートミュージシャンが被っていたやや大きめのシルエットをイメージして製作。
粗めのフレック模様が織り込まれた生地を使用した、50sテイスト溢れるキャスケットです。
こちらはブラック、霜降りパターンが引き立ちます。
こちらはブラウン、八枚剥ぎ仕様なので中央から放射状に横カスリが美しく広がります。
厚手で太目の畝が特徴のコーデュロイジャケットと合わせてみました。
Corduroy Sport Jacket/Red Rust Brownは同じ茶色系で相性良く着こなせます。
LOT.785 Fleck Casquette
LOT.785 Fleck Casquette
Price…9,200yen(No Tax)
Size…S(56.5cm) / M(58cm) / L(60cm)
Color…Black , Brown
Material…W45%,C35%,AC9%,P6%,N4%,PU1%
カテゴリー: 706union Items,Coordinate
2トーンカラーのショールカラー・スウェット
2016.02.11
寒い季節になると重ね着でシルエットの崩れが気になると思います。
50sのスウェットの雰囲気を保ちながら細身のグレーディングでジャケットやブルゾンのインナーとしても使える薄手のスウェット生地を使用したプルオーバーのショールカラー、襟部分は小ぶり浅めに設定しました。
ペンダント等のアクセサリーをワンポイントにする場合、通常のショールカラーだと肌に直接着けないと収まらないのでアクセサリーが隠れてしまいますが、浅めの襟設定のデザインは襟の外側にペンダントを着けても調度良い位置におさまります。
50sヴィンテージのスウェットにある色合いの2トーンカラーを選びました。
薄手の生地ですがピッタリと着られる形なので意外と暖かいです。
元々インスピレーションを受けたのはこの写真
1956年12月にメンフィスのブラックミュージック専門のラジオ局WDIAのイベントでの楽屋風景、手前向かって左はジュニア・パーカー、エルヴィスの歌うミステリー・トレインは彼がオリジナルです。
そして中央のエルヴィス、右のボビー・ブランドの両名が着ているショールカラーの襟が以外と小ぶりで特徴が有り、これはスウェットでは無いと思いますが面白いです!
ヴィンテージでもVゾーン浅めのショールカラースウェットはあまり見かけないのですが、
逆にこの写真のイメージを参考に再構築したのがこのShawl Collar Sweatです。
LOT.776 Shawl Collar Sweat
LOT.776 Shawl Collar Sweat
Price…11,000yen(No Tax)
Size…36,38,40
Color…Masterd-Navy,Red-Black
Material…Cotton 100%
50sジャケット当時の着こなし
2016.02.10
ポール・ニューマン主演映画「傷だらけの栄光・Somebody Up There Likes Me」
1956年に製作された作品ですが実在したボクシング世界ミドル級チャンピオン、ロッキー・グラジアノの生涯を描いた内容は日本でも影響を与えたらしく後に「あしたのジョー」でうまく使われています。
すぐ喧嘩をするが弱いものイジメはしない、女性に対してはシャイである、子供達にも慕われている下町のヒーロー、刑務所を何度も脱走している等、この魅力的キャラクターを巧く昇華したポール・ニューマンの演技も光り、この作品をプロットに様々な作品が派生していったのでしょう。
さらには注目すべき50sファッションアイテムが沢山登場します。
一度にはとても紹介出来ないくらいなのでまずはナッソージャケットの着こなしを!
ロッキー役のポール・ニューマン、襟なしシャツにナッソー。
ロカビリーシンガー的着こなしとは違い、襟なしに合わせるところが当時のリアルなストリートを感じさせ現代の目で見ても逆に魅力的ではないでしょうか?。
マーロン・ブランドにも通じるタフなイメージ。
ジャケットの形状はHollywood Sports Wear/CarmelまたはCalifornia Sports Wear/Palominoに似ていますが、恐らくカーメルでしょう。
注目したいのは3つボタンなのにあえて一番下のみを留めている所!
Vゾーンが広くなる事で厚い胸板が強調されます。
当時の不良的着こなしです。
エルヴィスも1957年映画「監獄ロック・Jailhouse Rock」で刑務所あがりのロック歌手役を演じていますがここでも意識的に3つボタンの一番下のみを留めています。
これはHollywood Sports Wear/Capistrano着用、衣装ではなくて自前です。
エルヴィスの場合は1955年、56年のプライベートでもこのパターンが多いので自然になった様に見えますがこの時期、映画での役作りに対してはかなり意欲的だったので他のシーンと比べて考えるとここは演出でしょう。
さすがです。
カテゴリー: Coordinate,Elvis Presley
変形パターンのアーガイルソックス
2016.02.08
1950年代になると伝統的なアーガイル柄から派生した様々な種類のユニークなデザインのアーガイルソックスが誕生します。
こちらは2つの稲妻が絡んでダイヤ柄を作っている変形アーガイル、Bolt Soxです。
1956年のエルヴィス写真からパターンを作成しました。
当時のソックスは丈が短いタイプが多く同じパターンだと稲妻パターンが短くなってしまうのでカーブを一段延長してあわせました。
カラー写真が無いので色は想像ですが当時を意識したカラフルな配色を選んでます。
LOT.761 Bolt Sox
50年代の王道、ブラック+グレー+ピンク
これは想像ですがエルヴィスのイメージです
濃いグリーン+赤+稲妻をイメージしたレモンイエロー
アイボリー+ネイビー+ショッキングピンク
この配色は50年代のサマーニットシャツから頂きました!
なのでこれも50sカラーです。
安心して下さい、履けますよ!
カテゴリー: 706union Items,Elvis Presley
水性ポマードと油性ポマードの違い
2016.02.07
最近はポマードの使い方についての質問が多くなりました。
去年辺りから海外の水性ポマードが急激に増えてきているのも関係しているのでしょうか?
自分はポマードでリーゼントスタイルを始めて30年以上も経ってしまいましたが、それでもお客さんにどれを勧めたら良いかは判断に悩みます。自分の場合、以前は水性をつけてから油性でツヤ出しスタイルでしたが最近油性をつけてから軽くサイドに水性をつけるスタイルに変えました。自分の髪でさえこの状況ですから人様の髪なんて余計難しい話です。今更ですが水性ポマードと油性ポマードの経験的な違いについて書いておこうと思います。
油性ポマードとは
油性は主に2種類、植物性と鉱物性があります。
まれに動物性という言葉も聞きますが鉱物性のポマードと混同して言っている場合がほとんどでしょう。
海外のポマードは殆ど鉱物性、鉱物油は元々匂いが少ない為、甘い香りを加えやすい利点があります。
なので1950年代のアメリカ紳士は皆、甘い香りがしていた事でしょう。
固めの物が多い一方、オリーブオイル等を加えて柔らかめにした物もあります。
基本的に海外の油性ポマードを使用して周囲から臭いと言われる事は少ないでしょう。
ただし、洗い落ちはものすごく悪いです。
植物性は原材料臭が強く、それを隠すための香料が多量に必要となります。
国産ポマードは植物性です。
昔は電車など、年配の紳士方々のオジサマ臭が気になるという話を聞きましたがそれは殆どの場合植物性ポマードの香りです。
しかし鉱物性よりは洗い落ちが良いという利点もあり、さらに言うと植物性は髪にも良いので完全に落ちなくとも良いのではと思います。
ヘアトリートメントみたいな物(笑)
油性は、熱に弱く湿気に強いと言われてますがこれは本来油性ポマードの利点でもあります。
海外ポマードを使用する場合、缶を開けてあまりの固さに驚く物もありますがドライヤーを直接当てて柔らかくなった所を取って髪につけます。冷えると固まるので何度でもセット可能です。
さらには暑い季節もオススメです。
経験上、額から落ちる汗に油性ポマードが混じる事は無いけど水性ポマードは汗で溶けて白く濁り額から落ちてきます。
フランケンシュタインの様な額になるので注意!
水性ポマードとは
水性は文字通り水に溶けやすい性質で基本は水添ヒマシ油系が多いですが水と樹脂を練り合わせたヘアジェルに近いものも増えてきています。
基本的に油性ほど髪にツヤは出なく固めの物ほどツヤが無くなります。
水性は熱に強く湿気に弱いと言われますが、逆にドライヤーでセットした場合一度固まったら終わりという事で二度とコームでセットし直す事は出来なくなります。
しかしながら髪を立てたりアレンジのし易さは断然水性です。
洗い落ちは良いですが最近の海外水性ポマードは匂いがキツイものが多く洗髪しても匂いだけけ取れないものが多いです。
あと経験上、衣類に付くと漂白されるみたいです。
髪には悪そうです。
洗髪後に髪がパサつきやすくなります。
油性ポマードは100年以上前からありますが水性は開発されて数十年ですから我々の毛髪経験が次世代に引き継がれるのでしょうか?
自分は80年代に半ばから水性ポマードも多少使っていましたが90年代は水性のみになりました。
過去に購入して着なくなった衣類を整理していたら90年代に購入したシャツ、ジャケット類の襟部分だけ漂白された様に色落ちしてしまい処分した事があります。
そういえば油性しか無かった1950年代の古着で襟が漂白されたものは見た事がありません。
更にヴィンテージ帽子類もポマードが付いているはずなのに傷んで無いですよね。
経験に基く個人的なまとめ
水性を使うなら衣服に付けない様、刈上げスタイルに!
カツラっぽくない自然な髪の流れが欲しければ油性!
水性を先につけてから油性をつけると洗髪時落ちやすい!
先に油性をつけてドライヤー熱でセットして仕上げに水性をつけるとクセ毛でもストレートヘア風の櫛目入りリーゼントが作り易い。
カテゴリー: Select Items
【サンプル品セールのお知らせ】
2016.02.06
706unionのファーストーサンプル及び撮影等で使用した秋冬サンプル商品を定価の半額で店頭販売致します。
なおサンプル商品につき基本的にはMサイズ中心ですがグレーディング変更に伴う正規品との違いも多少あります。
ご了承ください。
逆に自分の体型にあったものを見つけられる可能性もあると思います!
開催期間:2/11(木曜祝日)~2/14(日)
場所:東京都世田谷区北沢2-26-7 アパートメントストア2F EXPLOSION内
03-3468-9799
info@706-union.com
カテゴリー: Information
ナイロンジャケットは意外と高額だった
2016.02.05
1954年10月のLIFEからマックレガーの広告。
ジェームズ・ディーンが1955年映画「理由なき反抗」でこのモデルの赤を着用していた事が分かり、ナイロンアンチフリーズ・ジャケットは古着市場でもずいぶんと高額になってしまいましたね。
この広告だと価格は当時22ドル95、マックレガーのブランド価値もあり割と高めです。
他ブランドだと当時のシアーズカタログに掲載されているヘラクレスのナイロン・ジャケットはリバーシブルタイプで14ドル50、アーガイルパターンのレーヨン・ジャケットで9ドル前後ですから比べてみるとナイロンアンチフリーズは高いです。
ヘラクレスのレザー・ジャケットで22ドルくらいから始まりますからMcGREGOR ANTI-FREEZE NYLON JACKETは当時の革製品並みの価格です。
ナイロン素材は1940年代にはフライト・ジャケットなどに既に採用されていますが50年代当時でもまだ希少な新素材であった事が価格からみても判ります。
これは20年以上前に購入した50年代のナイロンフリースジャケット。
赤色が気に入って良く着用していました。
ところが今頃になって気付いたのですがこれはリバーシブルだったのです。
裏返すと黒のナイロン・ジャケット、しかも裏地が赤になってしまいレア度満点!
ブラックナイロンは人気アイテムですから今は高額です。
売られていた時は赤のフリースが表になっていたので裏地がナイロンと言う事の意味を深く考えていませんでした。
なんたる不覚…
90年代前半、50年代のナイロンは古着市場でも今ほど注目されていなかったと思います。
ちなみにフリースはWikipediaだと1979年に開発されたと記載されていますが50年代のシアーズカタログではNylon Fleeceという商品名を多く見かけます。
LOT.765 Nylon Sports Jacket
1950年代のヴィンテージをベースに製作しました。
表地にナイロン、裏地はアクリルボアを配し、軽量且つ防寒性に拘ったジャケットです。
襟元のリブをシングルではなくダブル織にしたところもポイントです。
カテゴリー: 706union Items,Coordinate
2色パターンのシンプルなアーガイルソックス
2016.02.04
アーガイル柄の靴下は様々なパターンがありますがダイヤ柄でも通常3色、ラインが入ると4色以上のパターンがありますがこれは2色でダイヤとライン部分も表現したパターンです。
あまりにもシンプルすぎて逆にあまり見かけないパターンでもあります。
1956年7月のElvis Presleyから…
ニューヨークのスタジオでHound Dog, Don’t Be Cruel等を録音してメンフィスへの帰路途中。
シルク混のスーツにホワイトバックスの靴、アーガイルパターンのスポーツソックスを合わせるのがこの時期の代表的着こなし。
ここに収められているものは全て欲しくなってきます。
なので写真を参考にパターンを作成。
Cotton 100%やや厚手で柔らかいジャガード織りで製作しております。
50年代の靴下を意識してかなり写真のイメージに近いものになったかと思います。
このカットだと白い部分の毛が裏から出てきて大分逆立っているのが確認出来ます。
基本的に今回は同じ織り方なので出来るだけそうならない様、裏地に入る毛糸は長めにとってあります。
劣化するとエルヴィスと同じ感じになるという事でプラスで考えて頂きたいです(笑)
LOT.787 Argyle Sox
LOT.787 Argyle Sox
Price…1,800yen(no tax)
Size…Men’s Free 24cm-28cm
Color…Black ,Orange, Green
Material…Cotton
カテゴリー: 706union Items,Elvis Presley