エルヴィス・プレスリー伝記ドラマ「ELVIS」
2016.05.06

1990年にアメリカでオンエアされたテレビシリーズ。
いわゆるドラマだが、エルヴィスの自伝作品の中は映画も合わせてダントツの出来栄えだと思っている。
エルヴィス役のマイケル・セント・ジェラルドのエルヴィスっぷりが半端ではないのが大きな理由の一つ。
整形しているとの話もあるが、本当にエルヴィスを感じさせる。
この他の作品でも2作品ほどエルヴィス役を演じているが、エルヴィス以外の役は出来ないんじゃないかと言うくらいエルヴィスしている。
厳密にエルヴィスの写真と並べたら違うのだが、作品を見ているとエルヴィスにしか見えなくなる。
エルヴィスの自伝映画でたいしたものが無い。
色々と大物プロデューサーの名前と共に企画があがっては消えていくが、原因の一つにエルヴィスを演じて世界が納得するだけの俳優がいないのではないかと思う。
その点、エルヴィスしか演じることが出来なかったと言っても過言ではないこの男・・・・
彼主演で後世に残る素晴らしき自伝映画を作って欲しかった。
そんな事を言いながらも、このテレビシリーズのドラマ。
凄いのはエルヴィス役のマイケルだけではない。
特に洋服。
706 unionとしては、この作品の衣装を全部担当したかったぐらいだが、我々は洋服屋なので当然どんな作品を観ても衣装のチェックは相当うるさい。ましてエルヴィスならば相当に・・・・。
そこへ行くとこの作品は、衣装として製作しているものもありながら、古着も使用してきちんと時代考証をしている上に、着用のシルエット感まできちんと行っているのだ。
服は用意できてもシルエット感で、50年代のエルヴィスを表現するのはただならぬ難しさがあるのだが、この作品はそこまで気を抜かなかった。
それどころかエルヴィスが着ていなかったものも、そのシルエット感によりエルヴィスを感じさせ、むしろエルヴィスファンがマイケルが着ているのと同じものを探させてしまうと言う流れまで生んだのだ。
恐るべし・・・。
エルヴィスのファッションを愛する我々としては、エルヴィスが洋服をフィッティングするシーンをこよなく愛している。
ラヴァーン・ベイカーの「ジムダンディー」をバックに….
コンビのシューズにサイドにプリーツが入った黒いパンツを合わせ・・・・
ピンクのジャケットを合わせる・・・・
「こんなジャケットにはMr.Bのカラーを合わせたい」
そんなセリフがポンと出て来る筋金入りの作品なんです。
エルヴィスが生涯愛したランスキーブラザーズの入り口も再現!!
ショーウィンドウの中も、たむろする黒人もクールすぎる!!
90年代にオフィシャルでビデオ化されたっきり、国内ではDVD、ブルーレイ化もない。
You Tubeでは観れるものの画質も悪く、いま一つすっきりしない・・・。
未ビデオ収録分の話も含め、全て収録したBlue RayのBoxを切に求める!!
カテゴリー: Elvis Presley