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クロスストラップシューズ【Cross Strap Shoes】

2016.02.27

靴ひもを結ぶ必要のない靴、いわゆるスリッポンシューズは1950年代あたりからタッセルローファーやコインローファーがアメリカ東海岸で学生からビジネスマンにも定着した影響でそこから派生したと思われる面白いデザインのスリッポンシューズが50年代半ばには多く登場します。

これはその中のひとつ、”Cross Strap Shoes”
アメリカ全土に知れ渡るシアーズ通販カタログでも短い期間しか掲載されていないユニークなデザインです。

当時のマイナーブランドを含めた場合、実際にはこれらのスリッポンシューズが多種存在し、消えていったと想像できます。

 

 

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”Cross Strap Shoes”を履くエルヴィス

1956年のエルヴィス・プレスリーからも多くのスリッポン・シューズを履いている写真が確認出来ますが恐らくライブでの着替えを楽にする事からも、靴紐をいちいち外さないで済むスリッポンシューズが最も重宝されたのではないかと思われます。
それというのもエルヴィスがライブ中にスリッポン・シューズを多く履いている期間が1956年の前半に集中する事からも推測出来ます。
1956年に入りRCAレコードから初の全米ヒット第一位に輝いた「Heartbreak Hotel」によってそれまで沢山のカントリーシンガー達と一緒に巡業に回り、良くて1日ワンステージで数曲歌うのが普通だった仕事が劇的に増えます。
昨年までのジョニー・キャッシュやワンダ・ジャクソン、ビル・ヘイリー、バディ・ホリーなど他のシンガー達と混じり歌うイベント等のステージでは人気とギャラの面からも不都合となり、エルヴィスは単独でライブを行う事になります。
大体の場合前座に手品、漫才などのボードビルショウがあり、その後に30分くらいのエルヴィスのショウがありますが、それは大体1日2回から4回ほど行います。

現在のロックアーティストは一回のライブで2時間弱が普通ですが、30分を入れ替わりで4回は舞台演劇に近い形態、今とは違いますね。
1956年のエルヴィスは激しいステージアクションが売りですから、当然汗だくになり毎回シャツなど着替えが沢山必要になります。

その度に靴を脱ぐわけですから断然スリッポン・シューズの方が好都合だったのでしょう。

 

LOT.719 Cross Strap Shoes

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アッパーにはベビーカーフを使用し、レザーソールの仕上げにまでも一切の妥協を許さず製作。
特に欧米ならではの力強く丸みのあるカウンターの再現を追求した事により、デザインと履いた時のフィット感を完璧なものにしました。
グッドイヤーウェルト製法にてトップクラスのドレスシューズとしてリリース。

ホワイトステッチも目立ち過ぎず、当時のイメージを大切にした上品な仕上がりです。

 

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